居宅介護の額の算定に関する解釈通知 ヘルパー部分の全文 (3月24日 部長通知)

解 説

 まず、1月の課長会議で以下の原則が出ました。介護保険と全く同じ、「ヘルパー 派遣開始時刻で単価計算するが、開始時刻の時間帯がわずかな場合は多いほうで計算 する」という原則です。

 早朝、夜間、深夜等の居宅介護の取り扱いについては、原則として、その サービス開始時刻が属する時間帯の算定基準により算定されるものであること。
 ただし、加算の対象となる時間帯におけるサービス提供時間がごくわずかな 場合には、多くの時間を占める時間帯の算定基準により算定すること。
 今回、その「ごくわずかな場合」とは何分以下か? という基準が示されたという ことです。
 それによると、

 ということになりました。

支援費や介護保険では、ヘルパー制度の単価は   

です。

 つまり、17:40〜18:40の2時間の移動介護は(日中部分が20分ですので)、2 5%アップ単価になりますが、同じ時間帯の17:40〜18:40の2時間の身体介護の場 合は日中単価になります。

 また、21:16〜23:16の2時間の日常生活支援は50%アップの深夜単価になりま すが、21:00〜23:00の2時間の日常生活支援は25%アップの夜間単価になりま す。

(以下略 :紙媒体にのみ解説記事を掲載しています)

障発第0324001号
平成15年3月24日

   都道府県知事
各  指定都市市長 殿
   中核市市長

厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

指定居宅介護等に要する費用の額の算定に関する規準の制定に伴う留意事項について

 身体障害者福祉法に基づく指定居宅支援等に要する費用の額の算定に関する基準(平成15年2月21日厚生労働省告示第27号)、身体障害者福祉法に基づく指定施設支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成15年2月21日厚生労働省告示第28号)、知的障害者福祉法に基づく指定居宅支援等に要する費用の額の算定に関する基準(平成15年2月21日厚生労働省告示第29号)及び児童福祉法に基づく指定居宅支援等に要する費用の額の算定に関する基準(平成15年2月21日厚生労働省告示第31号)について、この実施に伴う取扱いは下記のとおりであるので、留意されたい。

T居宅介護生活支援費

1. 適則

A) 届出手続きの運用
  @ 届出の受理
    (ア) 届出書類の受け取り
 指定事業者側から届出様式及び添付書類により、サービスの種類ごとの一件書類の提出を受ける事(ただし、同一の敷地内において複数種類のサービス事業を行うときは一括提出も可とする。)。
    (イ) 要件審査
 届出書類を基に、要件の審査を行い、補正が必要な場合は適宜補正を求めること。この要件審査に要する期間は原則として2週間以内を標準として、遅くても概ね1ヶ月以内とすること(相手方の補正に要する時間は除く)。
    (ウ) 届出の受理
 要件を満たしている場合は受理し、要件を充足せず補正にも応じない場合は、不受理として一件書類を返戻すること。
    (エ) 届出に係る加算の算定の開始時期
 届出に係る加算については、利用者等に対する周知期間を確保する観点から、当該届出の日が月の15日以前になされた場合には翌月から、16日以降になされたら翌々月から、算定を開始するものとすること。
  A 届出事項の公開
 届出事項については都道府県において閲覧に供ずるほか、事業者においても当該届出に係る情報として事業所内で掲示すること。
  B

届出事項に係る事後調査の実施
 届出事項については、その内容が適切であるかどうか、適宜事後的な調査を行うこと。

  C 事後調査等で届出時点で要件に合致していないことが判明した場合の届出の取扱い
    (ア) 事後調査等により、届出時点において要件に合致していないことが判明し、所要の指導の上なお改善がみられない場合は、当該届出の受理の取り消しを行うこと。この場合、取り消しによって当該届出はなかったことになるため、加算については、当該加算全体が無効となるものであること。当該届出に関してそれまで受理していた居宅介護支援費は不当利得になるので返還措置を講ずることは当然であるが、不正・不当な届出をした指定事業者に対しては、厳正な指導を行い、不正・不当な届出が繰り返し行われるなど悪質な場合には、指定の取り消しをもって対処すること。
    (イ) また、改善が見られた場合においても、要件に合致するに至るまでは当該加算は算定しないことはもちろん、要件が合致していないことが判明した時点までに当該加算が算定されていた場合は、不当利得になるので返還措置を講ずること。
  D 加算が算定されなくなる場合の届出の取扱い
 事業所の体制について加算が算定されなくなる状況が生じた場合又は加算が算定されなくなることが明らかな場合は、速やかにその旨を届出させることとする。なお、この場合は、加算が算定されなくなった事実が発生した日から加算の算定を行わないものとする。また、この場合において、届出を行わず、当該算定について請求を行った場合は、不正請求となり、支払われた居宅生活支援費は不当利得となるので返還措置を講ずることになることは当然であるが、悪質な場合には指定の取消しをもって対処すること。
B) 算定上における端数処理について
 計算過程において1円未満の端数が生じた場合は、四捨五入をし、最後に10円未満切捨てを行う。

2. 居宅介護支援費

A) 居宅介護支援費の算定について
 居宅介護サービスの提供に当たっては、指定基準に定める具体的なサービスの内容を記載した居宅介護計画に基づいて行われる必要がある。
 事業者は、この計画を作成するに当たって、支給量が30分を単位として決定されることを踏まえ、決定された時間数が有効に活用されるよう、利用者の希望等を踏まえることが必要である。
 また、指定居宅介護等を行った場合には、実際に要した時間により算定されるのでなく、当該居宅介護計画に基づいて行われるべき指定居宅介護等に要する時間に基づき算定されることに留意する必要がある。
 なお、当初の計画で定めたサービス提供内容や提供時間が、実際のサービス提供と合致していない場合には、速やかに居宅介護計画の見直し、変更を行うことが必要であること。
B) 支援費基準単価の適用について
 家事援助が中心である場合の、30分未満のサービス提供の取扱いについて、現行制度においても、家事援助については滞在型を基本としており、その最小単位は概ね1時間であり、支援費制度においても同様の取扱いとすることとしている。
 仮に、居宅介護計画上のサービス提供時間が1時間であっても、実際のサービス提供時間が30分未満であった場合においては、30分以上1時間未満の単価を適用して支援費の請求を行うことは可能であるが、その様な状態が継続して起こるような場合には、当然に居宅介護計画の見直しをする必要があること。
C) 早朝、夜間、深夜等の居宅介護の取扱いについて
 早朝、夜間、深夜等の居宅介護の取扱いについては、原則として、そのサービス開始時刻が属する時間帯の算定基準により算定されるものであること。
 ただし、加算の対象となる時間帯におけるサービス提供時間がごくわずかな場合(身体介護が中心である場合は15分未満、家事援助又は移動介護が中心である場合は30分未満、日常生活支援が中心である場合は45分未満とする。)には、多くの時間を占める時間帯の算定基準により算定すること。
 また、土日祝日等におけるサービス提供を行った場合であっても、土日祝日等を想定した加算はないこと。
D) 移動介護における身体介護を伴う場合と伴わない場合の判断について
 移動介護における身体介護を伴う場合とは、移動の介護を行う際に実際に身体介護を行ったか否かではなく、当該支給決定障害者の日常生活において身体介護が必要な者であって、移動介護のサービス提供時にも当然に身体介護サービスを提供することが想定されるかどうかによってそれぞれの実施主体が判断するものであること。
E) 日常生活支援の取扱いについて
  @ 日常生活支援の支援費基準の適用について
 日常生活支援が中心であるサービスとは、日常生活全般に常時の支援を要する全身性障害者に対して、食事や排せつ等の身体介護、調理や洗濯等の家事援助、コミュニケーション支援や家電製品等の操作等の援助が比較的長時間に渡り、断続的に提供されるような支援をいう。
 したがって、日常生活支援については、身体介護や家事援助等の援助が断続的に行われることを総合的に評価して設定しており、同一の事業者がこれに加えて身体介護及び家事援助等の支援費を算定することはできないのであること。
 ただし、当該者にサービスを提供している事業所が利用者の希望する時間帯にサービスを提供することが困難である場合であって、他の事業者が身体介護等を提供する場合にあっては、この限りでない。}
 なお、日常生活全般に常時の支援を要する全身性障害者であっても、例えば食事や入浴の時間帯には身体介護を、それ以外の時間帯に家事援助等のサービスを希望する者については、身体介護と家事援助等の支援費を算定することができるものであること。
  A 日常生活支援費の対象となる全身性障害者について
 日常生活支援費の対象となる全身性障害者については、「介護保険制度と障害者施策との適用関係等について」(平成12年3月24日障企第16号・障障第8号2課長連名通知)にお示ししている「両上肢、両下肢のいずれにも障害が認められる肢体不自由1級の者及びこれと同等のサービスが必要であると市町村が認める者」であること。

3.デイサービス支援費

(1) 併設型の単価が適用される場合の取扱い
   単独型の単価適用については身体障害者更生施設等に併設しておらず、専任かつ常勤の管理者が配置されるものに適用するものであること。この場合、「併設」とは、同一建物内に事業所がある場合の他、同一敷地内、隣接又は近接する敷地に事業所がある場合も含むものであること。
  なお、身体障害者福祉センターB型において実施されるデイサービスについては、従来の取扱いと同様に併設型の単価を適用するものであること。
  また、老人デイサービス等と併設して事業を実施している地域福祉センターについては、従来の取扱いと同様単独型の単価を適用するものであること。
(2) 所要時間による区分の取扱い
   4時間以上の。サービスを受けることとなっている利用者に対し、体調不良等の理由により4時間未満でサービスの提供を中止した場合については、4時間未満の単価で算定するものであること。
  なお、利用者本人の都合で全くサービスを受けなかった場合は、実際にサービスが提供されていないことから、その理由にかかわらず算定はできないものであること。
  また、同じ日に4時間未満のサービスを2回提供した場合は、そのサービス提供がデイサービス計画に基づくものであれば、それぞれについて4時間未満の単価を適用して算定するものであること。
  いずれの場合であっても、送迎にかかる時間については、デイサービスの所要時間には含まないものであること。
(3) 給食サービス加算の取扱いについて
   給食サービスの算定に当たっては、原則として当該デイサービス事業所内の調理室を使用して調理し、提供されたものについて算定するものであるが、食事の提供に関する業務を当該事業所の最終責任の下で第三者に委託することは差し支えない。なお、事業所外で調理されたものを提供する場合、運転手段等について衛生上適切な措置がなされているものについては、施設外で調理師搬入する方法も認められるものである。
 この場合、例えば出前の方法や市販の弁当を購入して、利用者に提供するような方法は加算の対象とはならないものである。
  また、1日に2回食事を提供した場合の取扱いについては、給食サービスに係る加算が、その食事を提供する体制にかかるものであることから、2回分の算定はできない。ただし、特定費用としての食材料費については、2食分を利用者から徴収して差し支えないものである。
(4) 送迎サービス加算の取扱いについて
   送迎サービスの算定に当たり、当該事業所の最終的責任の下で他の民間事業者等に送迎業務のみを委託しても差し支えない。
  また、送迎サービスについては、事業所と居宅までの送迎を原則とするが、道路が狭隘で居宅まで送迎できない場合等のやむを得ない場合においては、利用者の利便性も考慮し、適切な方法で行ったものについて加算を算定することができるものであること。
(5) 児童デイサービスにおける障害児の数の平均の算出方法について
   デイサービスの提供を受ける障害児の数の平均は、当該年度の前年度(毎年4月1日をもって始まり翌年3月31日を持って終わる年度とする。)の利用者延数を開所日数で除して得た数とする。この算定に当たっては、小数点第1位以下を四捨五入するものとする。
  なお、新設(事業の再開を含む。)又は増床分の定員に関して、前年度において1年未満の実績しかない場合(前年度の実績が全くない場合を含む。)の利用者数は、便宜上、定員数の90%とする。

4.短期入所支援費

(1) 入所の日数の考え方について
   短期入所の日数については、入所した日及び退所した日の両方を含むものとする。
  ただし、同一敷地内における短期入所事業所、身体障害者更生施設、身体障害者療護施設及び身体障害者授産施設、知的障害者更生施設、知的障害者授産施設知的障害者通勤寮及び地域生活援助事業所(以下「身体障害者更生施設等」という。)の間で、又は隣接若しくは近接する敷地における身体障害者施設等であって相互に職員の兼務や施設の共用等が行われているものの間で、利用者等が一の身体障害者更生施設等から退所したその日に他の身体障害者更生施設等に入所する場合については、入所の日は含み、退所の日は含まれない。したがって、例えば、短期入所の利用者がそのまま指定身体障害者更生施設に入所したような場合は、入所に切り替えた日については短期入所支援費は算定しない。
  また、同じ日に同一の短期入所事業所において宿泊を伴わない短期入所支援と宿泊を伴う短期入所支援を提供した場合は、宿泊を伴わない短期入所について算定することはできない。
  なお、宿泊を伴わない短期入所支援と宿泊を伴う短期入所支援が別の事業所で提供される場合にあっては、それぞれについて算定することができるものである。
(2) 送迎サービス加算の取扱いについて
   送迎サービスの算定に当たり、当該事業所の最終的責任の下で他の民間事業者等に委託しても差し支えない。

5.知的障害者地域生活援助支援費

  入所の日数の数え方について
   短期入所に準じて扱うものであること。

U 施設訓練等支援費

1 届出手続の運用

 居宅生活支援費に準じて扱うものであること。

2 算定上における端数処理について

 計算過程において1円未満の端数が生じた場合は、四捨五入をし、最後に100円未満切捨てを行う。

3 定員に関すること

 指定身体障害者更生施設等の設備及び運営に関する基準により定員を遵守することとしているが、「知的障害者援護施設等入所者の地域生活等への移行の促進について」(平成5年4月1日児発第309号)及び「離職した障害者の授産施設及び更生施設への受入について」(平成11年7月16日障障第21号)に基づく定員外の者についても、支援費の算定対象となるものであること。(旧措置入所者については支給決定を受けたものであること。)

4 旧措置入所者の取扱いについて

 旧措置入所者が支給決定を受け、障害程度区分が決定した場合は、その区分に応じた単価を支給決定の翌月(月の初日に支給決定した場合は当該月)から適用するものであること。
  また、旧措置入所者に対する加算の算定については、加算の要件を満たし、かつ必要な体制を整えることが要件となっているものについては、その体制を整え、かつ都道府県等に届出をしている場合について、加算を算定できるものであること。
  なお、現に加算の対象となっているものについては、仮の受給者証にその旨を記載することとし、平成15年4月より新たに加算の対象とする者については、加算の申請を市町村に行い決定を受けることとなる。
  ただし、重度重複加算については、みなし単価が区分Aの者であって加算要件に該当する者に限るものであること。

5 途中入退所等の日割りの取扱い等について

 通所施設の途中入退所者の日割りをする場合は、入所施設と同様に当該月の入所した日からの日数(退所する日までの日数)を当該月の実日数で除して得た数に、障害程度区分に応じた基準額を乗じて算定するものであること。
  なお、通所施設利用者が自己都合等により欠席した場合であっても、現行の取扱いと同様日割り計算はしない。
  また、入院時の費用の算定に当たっては、入所施設(通所による利用者を含む)及び通所授産施設利用者とも入院時における初日及び最終日は100/100の支援費を算定するものであること。
  入院期間中に入院時の費用を算定しているものについては、入院中の利用者が、退院した後に支障なく当該施設利用ができるようにすることを条件として、当該空床を利用した短期入所に活用することは可能であること。

6 常勤医師加算について

 常勤医師加算は、指定身体障害者更生施設及び指定身体障害者療護施設において、専ら当該施設の職務に従事する常勤の医師を1名以上配置しているものとして都道府県知事に届け出た施設について加算することとしているが、この常勤医師の取扱いについては、従来と同様に複数の非常勤医師により1日6時間以上かつ月20日以上勤務する医師を配置した場合についても加算の対象となるものであること。

7 入所時特別支援加算について

 入所時特別支援加算は、新規入所者に対して行われる施設支援計画の作成やオリエンテーション等の個別支援に対する加算であり、在宅から新規に入所した者に対する者の他、同種の他の施設からの入所者に対して行われた当該支援についても加算の対象となるものであること。

8 退所時特別支援加算について

(1) 退所時特別支援加算の算定について
  @  退所前の相談援助については、入所期間が1月を超えると見込まれる入所者の居宅生活(福祉ホーム、グループホームにおける生活を含む。以下同じ。)に先立って、退所後の生活に関する相談援助を行い、かつ、入所者が退所後生活する居宅を訪問して退所後の居宅サービス等について相談援助及び連絡調整を行った場合に、入所中1回に限り加算を算定するものである。
 また、入所者の退所後30日以内に当該入所者の居宅を訪問し、当該入所者及び祖の家族等に対して相談援助を行った場合に、退所後1回を限度として加算を算定するものである。
  A  退所時特別支援加算は退所日に算定し、退所後の訪問相談については訪問日に算定するものであること。
  B

 退所時特別支援加算は、次の場合には、算定できないものであること。

ア 退所して病院又は診療所へ入院する場合
イ 退所して他の入所施設へ入所する場合
ウ 死亡退所の場合
エ 通所施設を退所して他の施設に通所する場合

(2) 退所時特別支援加算にかかる相談援助について
  @

 退所時特別支援加算に係る相談援助の内容は、次のようなものであること。

ア 退所後の福祉サービスの利用等に関する相談援助
イ 食事、入浴、健康管理等在宅における生活に関する相談援助
ウ 退所する者の運動機能及び日常生活動作能力の維持及び向上を
   目的として行う各種訓練等に関する相談援助
エ 家屋の改善に関する相談援助
オ 退所する者の介助方法に関する相談援助

  A  退所前の相談援助に係る加算を算定していない場合であっても、退所後の訪問による相談援助を行えば、当該支援について加算を算定できるものであること。

9 強度行動障害者特別支援加算

 強度行動障害者特別支援加算については、対象者は1人からでも加算をすることは可能であるが、その場合でも、設備及び職員配置基準等を満たす必要があること。
  また、特別処遇期間は1人につき、3年間を限度とする継続した支援計画に基づき行なうものであるが、その計画期間内においても、随時、障害の軽減が十分図られた時点で本加算は算定しないものであること。
  強度行動障害者支援加算は、行動障害の軽減を目的として各種の指導・訓練を行うものであり、単に、職員を加配するための加算ではないことに留意されたい。
  なお、従来から行われていた国への協議については廃止し、都道府県に対し届出があり、行動障害の軽減等の実績からみて特別処遇の実施に十分な専門性と実績があると認められた施設において特別処遇を受けた場合に加算を算定できるものとする。

10 自活訓練加算

 自活訓練については、入所者に対し、地域での自立生活に必要な基本的生活の知識・技術を一定期間集中して個別的指導を行うものであり、単に施設内における業務軽減のために使われることのないよう、@個人生活指導、A社会生活指導、B職場生活指導、C余暇の利用指導について6か月間の居宅生活移行計画を作成し、自活訓練に当たること。
  また、1施設あたりの対象者数に制限を設けないが、事業の効果をあげるため、あらかじめ6か月の個別訓練を行うことによって地域で自活することが可能と認められる者が対象者であることに留意すること。
  訓練期間については、前期(4月〜9月)、後期(10月〜3月)の2期間とし、自活訓練支援を開始後3年目以降(措置日における知的障害者自活訓練事業を実施した期間を含む)について、過去2か年度の訓練修了者のうち1人以上が退所していない場合は、その翌年度及び翌々年度は算定できない。
 この事業の実施にあたっては、訓練期間中から対象者が就労退所した後の地域での居住の場の確保に留意するとともに、家族の協力はもちろんのこと事業主、公共職業安定所、福祉事務所等の関係機関との連携を密にし、対象者が円滑に地域生活移行できるよう万全の配慮をすること。
  また、2つの単価を設定した趣旨は、同一敷地内に居住のための場所を確保できない施設についても、同一敷地内に借家等を借り上げることにより、事業を実施できるように配慮したものであり、その様な場合には、緊急時においても迅速に対応できる範囲内において、居住のための場所を確保すること。
  なお、従来から行われていた国への協議については廃止し、都道府県に対し届出があり、適当と認められた施設において自活訓練を受けた場合に加算を算定できるものとする。

 

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