北海道恵庭市 千葉一騎 81歳 男性 妻と同居
(*筆者は隣の千歳市に住む次女の松山です)
2010年9月 肩に違和感を感じ受診するがしばらく原因がわからず、翌年に札幌の神経内科のある病院へ受診。慢性炎症性脱髄性多発神経炎と診断されるがその2年後にALSと診断が変更された。その5ヶ月後、気管切開と胃ろう造設。
同居の妻 近所に住む長女 次女での在宅介護が始まるが、介護保険で身体介護を利用するも事業所は医療行為をせず、重度訪問介護が利用できる事業所はなかった。
約2年間ほぼ家族だけの介護に限界が見え始め、次女が2015年10月 広域協会に相談。
恵庭市へ重度訪問時間数の申請、243時間支給決定。ヘルパー1名から自薦がスタート。
その後も必要な時間の交渉を続け、243時間→413時間→589時間と段階的に支給され、現在は724時間と介護保険と合わせて1日24時間の自薦ヘルパー利用となった。
家族とヘルパーさんと外出 |
通院にもヘルパーが付き添う |
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左から 次女の松山、一騎(本人)、妻、ヘルパーIさん |
ヘルパーYさん |
2018年9月に起きた北海道胆振東部地震では震度5強にみまわれ、2日間のブラックアウトを経験し、日頃からの準備が必要と痛感。
2019年11月12日 保健所に働きかけ、市や町内会、訪問看護ステーションなど関係者、自薦ヘルパー総出での避難訓練を行った。
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最寄りの福祉避難所への避難訓練 |
定期ヘルパーミーティングの様子 |
2019年11月現在自薦ヘルパー常勤4名、非常勤1名が稼働中。
週の介護シフト一例
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月曜日
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火曜日
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水曜日
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木曜日
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金曜日
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土曜日
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日曜日
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9:00〜
18:00
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ヘルパーA
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ヘルパーB
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ヘルパーD
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ヘルパーC
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ヘルパーA
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ヘルパーD
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ヘルパーB
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18:00〜
翌9:00
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ヘルパーC
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ヘルパーA
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ヘルパーB
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非常勤
E
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ヘルパーC
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ヘルパーA
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ヘルパーD
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高齢の妻は介護から解放され、自分の生活や夫との外出を楽しみに過ごしている。
主に透明文字盤でのコミュニケーションでのやり取りをしながら、日々起きる問題にも皆で話し合いながら対応している。
入院中にはヘルパーが付き添い、家と同じように介助できるよう事前に病院に了承を得ているので、体調を崩し急に入院となった時も心強かった。
ヘルパーが父の事を思い一生懸命にケアする様子をいつも見ていると、ヘルパーの働きやすい環境づくりにも気を配り続ける必要性を家族として感じている。本人や家族、ヘルパーなど現場に関わる人たちの気持ちの歩み寄りが大切だと支援者に言われたことが忘れられない。ケアの仕方は日々変化があるが、ヘルパーと協力しながらより良い在宅生活をこれからも目指していきたい。
*この経験をもとに 近隣のALS相談支援などを広域協会にて始めております。
個別の相談も受けております。 松山裕子 kzyu920812@gmail.com