第39回社会保障審議会障害者部会の資料と解説

自薦ヘルパー推進協会本部事務局

9月24日第39回社会保障審議会障害者部会が開催されました。
今回は先日示された7つの柱からなる論点整理のうち 「地域における自立した生活のための支援」をテーマとして論議されました。 (※地域生活支援のうち相談支援、就労支援、所得保障は 個別のテーマ設定がされているため今回は論点として除かれています)

上記のテーマを ア.地域移行促進、イ.住まいの場の確保、ウ.地域生活に必要な暮らしの支援 の3つの課題に整理し、アを前半に、イ、ウを後半に 各委員からの意見提起がされ論議されました。

地域移行については 精神科病院や入所施設からの地域移行がすすまない現状から、 「進まない原因、理由を分析すべき」、「地域の社会資源が足りない。財源確保が必要、地域移行促進はそれから」 「地域移行のための体験的利用を給付すべき」 「地域移行の中で施設が果たす役割は」 「精神障害者の支援については本人支援と家族支援を切り離して考えるべき」 といった意見や議論がありました。
グループホームやケアホーム、地域サービスの体験的利用、 入所中からのサービス利用計画作成などについては肯定的な意見が多かったようです。

地域移行に関しては相談支援体制が深く関わるため、今回は時間的な制約もあり 論議が中途になった感じは否めません。
今後「相談支援体制」をメインテーマとして開催される回で このことについてさらに論議がされると思われます。

住まいの場の確保、暮らしの支援については 身体障害者のグループホーム・ケアホーム利用についての論議がされました。 反対を明確にする団体はありませんでしたが、 コスト面から「重度者はケアホームへ」という逆に選択肢を狭める危険性や 現行のケアホームでは制度に縛られ、入所施設の管理体制と変わらず、自立した 生活ができるか、といった懸念も示されています。
また地域のサービスについてはここでも財源不足、社会資源の不足を 指摘する声があがっています。
「自立支援法は地域生活中心を理念とするが、内容が伴っていない。 今回の論点も手直しだ。内容を理念に近づけるためもっと抜本的な見直しが必要だ」 「地域でその人らしい暮らしをするための権利保障が重要だ」 といった意見も出されています。

本日の配付資料を下記に掲載しましたので ご参照下さい。
http://www.j-il.jp/jil.files/siryou/shahosin/syahosin.htm

次回は10月8日(水)に開催予定となっています。  

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