<介護保険>障害者支援費との統合に反対 障害者ら集会

毎日新聞06/09  

 介護保険と障害者支援費制度の統合問題で、障害者ら約700人が9日、東京都千代 田区の日比谷公園で集会を開き、「支援費で施設から地域に出られた障害者が、統合に よるサービス低下で施設に戻らなければならなくなる」と統合反対を訴えた。厚生労働 省周辺でデモ行進し、申し入れ書を厚労省に出した。

 全国自立生活センター協議会(東京都八王子市)などが呼びかけた。申し入れ書は、 障害者基本計画の「脱施設(病院)・地域生活移行」の実現に向けて責任を果たすよう 国に求めている。

 参加した大阪市の男性(32)は10年前、オートバイ事故で頚椎(けいつい)を傷 め、胸から下の感覚がなくなった。「一人暮らしで、在宅サービスがないと生きていけ ない。介護保険は障害者が自立するための制度ではない。国は支援費制度充実を考えて ほしい」と話した。

 昨春始まった支援費制度では、障害者が事業者と直接、サービスの契約をする。在宅 サービスなどが充実する一方、利用量が予想以上に多く、初年度から約100億円が不 足した。社会保障審議会障害者部会で4日、介護保険との統合を条件付きで容認する中 間報告書案が提案され、議論が始まった。

【玉木達也】

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