広島で日常生活支援ヘルパー研修がCILで実質365日随時いつでも実施可能に

 広島市では、障害者生活支援センター・てごーすの交渉の結果、日常生活支援の開催が、直前(1日前でも可能)の変更届の提出でCILなど障害者団体で実施できるようになりました。交渉経過を書いていただきました。ぜひ、ほかの地域での研修の交渉に参考にしてください。なお、ご迷惑がかかりますので広島市に直接問い合わせはしないでください。

日常生活支援従業者養成研修指定について
広島市障害福祉課との交渉経過の報告

障害者生活支援センター・てごーす

5月22日

   介護保障協議会から送ってもらった「東京都訪問介護員養成研修事業者指定申請書」とJILのメーリングリストからの厚労省との交渉報告、ならびにメインストリーム協会の交渉経過を元に広島市障害福祉課支援費担当者と指定について交渉した。 まず、担当者が今年度から政令市、中核市が指定できることを知らず、厚労省の通知文を見せて広島市独自で指定するように迫った。担当者は、「県と福山市(中核市)と同じような要綱・要領にしたいので県と調整して連絡する」とのことだったので、これに対し以下の4点を要求した。

  1. 広島市独自の要綱・要領を作ること。
  2. 講師の資格要件について、障害当事者が講師となれるようにすること。
  3. また、医療に関する基本的知識(1時間)の部分も、医者や看護士以外にも、介護福祉士、1・2級ヘルパー、障害当事者でもなれるようにすること。
  4. 演習を障害者宅での実習でもできるようにすること。      

  再度、今後速やかに要綱・要領を作成するよう強く言って、今後も協議していくことを確認して帰った。

これ 以後
  たびたび電話で要綱を作るように催促したが、担当者は「まだ県と話が出来ていない」ということだった。
6月4日   担当者に会いに行く。
「現在の介護スタッフが急に辞めることになったら、新介護スタッフを募集して養成研修をしなければいけない」との現状を訴え、広島市独自で要綱を早急に作るように再度催促した。
 また、担当者は「県には旧来のホームヘルパー養成研修要綱があり、それに基づく研修事業指定要領に『社会福祉協議会等』の表現があるので、てごーすも指定できるだろう。それによると指定まで2か月かかることになっている」と言うので、「それでは間に合わないので、独自の申請書類を作成して提出する」と伝えた。
8月8日    東京都の申請書類を参考に広島市版を独自に作成し、担当者に渡した。担当者は「参考資料として受け取るが、まだ要綱を作っていないので、その要綱に基づいて改めて申請書類を提出することになる」と言っていたが、講師の資格要件、実習の件、事業計画書と変更届などについては、こちらの要求どおりになるとのことだった。
8月29日

 送られてきた広島市の「要綱・要領」と担当者とのやり取りによって、具体的には以下のようになった。

  • 講師の資格要件については、「指定基準 別紙2」で「〜課程を教授するのに適当な者であること」となっており、担当者もその内容についての厳しい制限はせず、指定事業者に任せるとのこと。
  • 実習の件については、こちらが提出したとおり5時間演習、6時間実習に分けてもいいとのこと。
  • 事業計画書と変更届については、最初の1回目、9月3〜5日の予定で事業計画書を提出し、随時事業計画書(研修日時)を提出することになった。広島市居宅介護従業者養成研修事業実施要領第6条に「市長に対し、毎年度あらかじめ事業実施計画書を提出する」があり、この「あらかじめ」を拡大解釈するとのことで可能になった。つまり、一年間に最低回数(一回)の事業計画書を提出する。その後養成研修を行う場合、随時事業計画書(養成研修日程)、講師変更届を提出することになった。
9月3〜
5日

 1回目の養成研修を行なった。
  養成研修20時間中の講師については、『居宅介護事業者の職業倫理に関する講義』の3時間を障害当事者が行い、残りの17時間は介護福祉士、ヘルパーと障害当事者が行うことになった。

  とりあえず、当センターの要求通りになり柔軟な対応だが、今後指定事業者が増えてくると、いろいろな要件を厳しくしてくるものと思われる。        

   (以上)
注意:広島市には直接、問い合わせないようにお願いします。

お問合せ先は

NPO法人 障害者生活支援センター・てごーす
733-0025 広島市西区小河内町2-25-1山肩ビル1階
TEL082-294-4185 FAX082-294-4184

介護保障協議会フリーダイヤル0037-80-4445でも質問に対応します。

 広島市のヘルパー研修の要綱・要領には講師基準や変更届のことは書いていませんが、交渉に必要な方はFAXしますので、FAX042-452-8029までご注文ください。 研修の交渉中の団体に限ります。注文FAXには研修の交渉の現状を書いてください。
 その他の方は、全国障害者介護制度情報ホームページに画像PDFで掲載予定ですのでそちらをご覧ください。
   
訂正 先月号の記事の中で広島市の研修についての内容が一部間違っていました。今月号の記事が正しいのでご了承ください。

研修申請書の見本をWORDファイルで提供します

  • 日常生活支援の研修の申請書の一式(実技11時間のうち半分程度を実習で行う内容の例です。すべて実習にしたい場合は変えて使ってください)
  • 移動介護研修の申請書の一式
  • 3級研修(通信)の申請書の一式

 パソコンメールで申し込みください web@kaigoseido.net まで

 都道府県に対して研修問題で交渉を行う団体か、障害当事者団体に限ります。団体プロフィールをつけてください。住所、電話、団体プロフィール、交渉予定をつけてお送り下さい。 交渉を行って頂ける団体には無料で提供します。その他は有料です(月刊誌封筒の注文表を参照)。

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