介護保険や支援費のヘルパー派遣と一体として行われる、移送の問題の 厚生省と国土交通省の方針が決まり、3/16に通知が出ました

 2年間の猶予期間を過ぎると、支援費や介護保険のヘルパー派遣と一体で、この80条許可等を取ってない移送サービスを 行うと、介護保険や支援費は支払われないことになります。また、道路運送法違反で警察に逮捕されます。 (一体の範囲は、はっきりしません。ヘルパー派遣の途中でヘルパーが運転手となり移送するのは当然この規制にかかります。)
 また、支援費や介護保険と関係なく移送サービスを行っている団体も、無料でない限り、80条許可などを取ることが必要になりました。(有料でもガソリン代程度の場合は許可不要)

主なポイントは

 車は団体のリフトカーのほか、ヘルパーの車でもよいことになりました (ただし、当面は福祉車両でないといけません。来年をめどにセダンなどでもいいという改正があるかもしれません)
 市や運輸局やバスタクシー運転手の代表者の入った運営協議会でOKが出ないと80条許可は出ません。
 運転手はNPO内部の研修を2日(15時間前後が想定されている)行い、さらに、公安委員会等が実施する実車の運転を伴う 特定任意講習等の講習(2〜3万円かかると考えられます)を受講した者となります。(実車の運転を伴う 特定任意講習が行われていない県では講義のみになることがあるようです。)
 地域によっては、運営協議会が規模しい制限をつけたり、公安委員会等が実施する実車の 運転を伴う特定任意講習が年に1回県庁所在地でしか開かれないという事態も予想されま す。
 週1回の移動介護のみに入るヘルパーなどが多い団体は、ヘルパー全員が受講するのは事実上不可能です。講習費用もかかります。

以下、通知の抜粋です

福祉有償運送及び過疎地有償運送に係る道路運送法第80条第1項による許 可の取扱いについて

( NPO等によるボランティア輸送としての有償運送(以下「福祉有償運送」という。)

【 略】

1.許可手続地方公共団体が、当該地域内の輸送の現状に照らしてタクシー等の公共交通 機関によっては移動制約者に係る十分な輸送サービスが確保できないと認めるとともに、 運営協議会を設けた場合において、運営協議の場における協議を経て、以下に掲げる要件 を満たしている場合には、許可をするものとする。
許可に当たっては原則として2年間の期限を付すものとする。

使用車両

@福祉有償運送の使用車両
福祉有償運送にあっては、車いす若しくはストレッチャーのためのリフト、スロープ、寝 台等の特殊な設備を設けた自動車、又は回転シート、リフトアップシート等の乗降を容易 にするための装置を設けた自動車であることを要するものとする。
A使用権原
使用する車両については、運送主体が使用権原を有していることを要するものとする。こ の場合において、運転者等から提供される自家用自動車を使用するときは、以下の事項に 適合することを要するものとする。
【団体内部で研修などをすればいいので略】

運転者

普通第二種免許を有することを基本とする。これによりがたい場合には、当該地域における交通の状況等を考慮して、十分な能力及び経験を有していると認められることを要する ものとする。 この場合において、「当該地域における交通の状況等を考慮して、十分な能力及び経験を有している」かどうかの判断に当たっては、運営協議の場における意見等を踏まえ、合理的な理由を示して判断が行われることが必要である。その際、検討に当たり具体的に検討 すべき点を例示するとおおむね次のとおりである。

申請日前一定期間運転免許停止処分を受けていないこと
都道府県公安委員会等が実施する実車の運転を伴う特定任意講習等の講習を受講した者であること 福祉有償運送にあっては、上記のほか、   
−社団法人全国乗用自動車連合会等が実施するケア輸送サービス従事者研修を修了した者
−移送サービス運営マニュアル編集委員会が発行するテキスト等に基づき運送主体が自主的に行う福祉輸送に関する研修を修了した者
−その他移動制約者の輸送の安全の確保に関し必要な知識又は経験を有する者であること等
(3)構成員運営協議会の構成員は、地方公共団体が定める。  

なお、標準的なものとして想定される関係者を例示すると、おおむね以下のとおりであ る。

関係する地方公共団体の長又はその指名する職員
地方運輸局長若しくは運輸支局長又はその指名する職員
公共交通に関する学識経験者
想定される有償運送の利用者の代表
関係する地域の住民の代表 関係する地域のボランティア団体
バス、タクシー等関係交通機関及び運転者の代表等

全文は以下のHPを参照ください。

国土交通省の関係通知は 移送サービスについて考えるHP
http://www010.upp.so-net.ne.jp/taxi-kangaeru/

移動サービス市民活動全国ネットワークのHP
http://www1.odn.ne.jp/ido-net/guideline.htm

NPO福祉交通支援センターさんHP
http://www.fukushikotsu.jp/info.html#info_02
(トップページは http://www.fukushikotsu.jp/index.html )
に掲載されています。

  • 福祉有償運送及び過疎地有償運送に係る道路運送法第80条第1項による許可の取扱いに つ いて・・・ (NPOのヘルパー事業所や純粋移送団体向け)
  • 患者等の輸送サービスを行うことを条件とした一般乗用旅客自動車運送事業の許可等の 取 扱いについて・・・・(営利法人のヘルパー事業所むけ)

厚生省の関係通知はWAMネットHPに掲載されています http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/vAdmPBigcategory20/BA75934F86C0425B49256E5A001D28FA?OpenDocument

◆その後の情報(国土交通省との話し合い2005年3月23日)


#以下中間案時の解説情報

数年後には介護者運転で車で移動すると無許可では逮捕に

ヘルパー事業と同時に行う移送サービスに法の網をかける方針出る

 すでに新聞などでも報道されていますが、国土交通省と厚生省の合意で、ヘルパー事業と同時に行う移送サービスに法の網がかかることになりました。
 現在介護保険むけの中間とりまとめが行われたところですが、支援費でもこれに合わせた取り扱いがされることとなっています。(おそらく100%同じ取り扱いになる)

 つまり、この改正が行われると、支援費で外出介護を受けながら介護者運転で車で移動するとき、道路運送法で無許可では、警察に捕まり逮捕されます。(経過措置があるのでしばらくは強い指導の時期をつくって、逮捕などはしないが、その期間が終わったら、逮捕・告発の運用になる)。

 ヘルパーと移送の運転手が別々の人という方法の外出であっても、ヘルパー事業と移送事業同じ法人であれば、告発対象になると思われます。

国土交通省と厚生省の中間案では

  • ヘルパー事業の中で車での移動介護を行う場合、道路運送法の営業許可を必要とする。(株式会社など営利法人の場合)
  • NPOや社会福祉法人は特区での規制緩和を全国に広げることにする(同じく道路運送法の許可を必要とするが営利法人とは別基準)

・・ということのようです。

 新聞報道などでは「NPOには(営利法人に比べ)ゆるい規制になった」とありますが、そうでもありません。
 運転手に2種免許や、それがだめなら一定の講習を義務付けられています。特区の実例では、年に1回しか行わない県の行う講習をうけることや、国土交通省の天下り先の自動車免許学校での数万円の講習を受けるようにされている例があります。
 また、タクシー会社や陸運局がはいった地区運営協議会にはいり、そこでの承認を受けないといけないとう方法になっています。(詳しくは特区情報  http://www.fukushiokayama.or.jp/voc/npo_transfer.htm などを参照)

 現在、中間とりまとめ案に対するパブリックコメント(一般からの意見募集)が行われています。
 特に移送の利用者からの意見を募集しているようです。締め切りは2月29日です。
 みなさんで、どんどん意見を送って下さい。

中間とりまとめ案・パブリックコメント方法を以下に紹介しますのでごらんください。
シーズHPも参照を http://www.npoweb.gr.jp/news_info.php3?article_id=1528


介護輸送に係る法的取扱いに対する意見の募集について

平成16年2月12日
<問い合わせ先>    
自動車交通局旅客課 
(内線41262)
電話:03-5253-8111(代表)

   国土交通省と厚生労働省においては、今般「介護輸送に係る法的取扱いについて」(別添(PDF形式))のとおり、介護輸送に係る法的取扱いについて一定の方向性を示すことを考えております。これに関しましてご意見のある方は、平成16年2月29日(日)(必着) までに次のあて先にご意見をお寄せください。(電話によるご意見は受けつけておりません。また、いただいたご意見に対しての個別の回答はいたしかねますので、あらかじめその旨ご了承願います。いただいたご意見は、住所、電話番号、電子メールアドレスを除き公開される可能性があることをご承知おき下さい。)

通信方法 あて先
(1)郵送の場合 〒100−8918
 東京都千代田区霞が関2−1−3
  国土交通省自動車交通局旅客課

(2)電子メールの場合

ryokaku-sinyusou@mlit.go.jp
(3)FAXの場合 03−5253−1636

原文は
 http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/09/090212_.html


 

介護輸送に係る法的取扱いについて

平成1 6 年2 月
厚生労働省老健局振興課
国土交通省自動車交通局旅客課

1.背景等

 標記については、平成15年9月に閣議報告された「全国規模の規制改革要望への対応方針」において、平成15年度中を目途に一定の方向性を見出すこととされている。
 今般、厚生労働省と国土交通省の間において、「一定の方向性」についておおむね共通の理解が得られたため、「中間整理案」としてホームページ等において公表し、共同でパブリックコメントに付することとした。

2.中間整理案の概要

(1)訪問介護
@ 訪問介護事業者等が行う要介護者等の輸送については、道路運送法の事業許可(一般又は特定)によることを原則とする。
A NPO等の非営利法人は、一定の手続、条件の下で、自家用自動車の有償運送許可によることができる。
B 訪問介護員等が自己の車両で要介護者等を有償で運送する場合についても、自家用自動車の有償運送許可によることができる。
C 一定の準備期間の後、訪問介護サービス等に連続して移送を行う場合は、道路運送法上の許可を求めることとし、無許可で輸送を行う事業者については、介護報酬の対象としないものとする。
(2)施設介護
 施設介護事業者が行う要介護者の送迎輸送については、自家輸送であることを明確化するとともに、輸送安全の向上の観点から、運行管理体制の確保、送迎輸送の外部委託化等を促進する。
(3)重点指導期間
 上記の実施に当たっては、一定の重点指導期間(仮称)を設け、業務適正化、許可取得等に向けた重点指導、啓発を図る。

<中間整理案>

 介護サービス事業者が公的介護保険の適用を受ける介護サービス(以下「介護保険サービス」という。)と連続して、又は一体として行う要介護者等の輸送サービスに係る今後の取扱いについて、厚生労働省及び国土交通省は、

  • 現在、要介護者等であって公共交通機関を利用することが困難な移動制約者に係るSTS(スペシャル・トランスポート・サービス。要介護者、身体障害者等であって公共交通機関を利用することが困難な移動制約者を対象に、必要な介助等と連続して、又は一体として行われる個別的な輸送サービスをいう。)による移動が、タクシー等の公共交通機関のみによっては、必ずしも十分に提供されていない状況にあること、

  • 一方、これらの移動制約者に係るSTSによる移動の提供に要する費用の社会的な負担のあり方については、いまだ社会的に議論が成熟していない状況にあること。公的介護保険制度においても、STSに係る運賃については、原則として介護報酬の評価の対象としていないこと、

  • こうした状況において、これらの移動制約者に係るSTSが、タクシー事業者等のほか、社会福祉法人、医療法人、特定非営利活動法人、ボランティア等多様な担い手によって現に提供されている状況にあること、

を十分認識しつつ、それゆえ、

  • これらの移動制約者に係るSTSによる輸送サービスが適切に提供されるため、現に提供されている輸送サービス、特に介護サービス事業者が介護保険サービスと連続して、又は一体として行う要介護者等の輸送サービスについて、その実態を十分踏まえつつ、法的な位置付けの明確化を早急に図る必要があり、

  • その際、タクシー事業者等以外の担い手による輸送サービスについては、輸送中の旅客の安全確保、利用者の保護等の観点から"安全で安心して利用できるSTS"を目指すとともに、その方策については、現に行われているSTSを過度に萎縮させ、利用者利便に影響することがないよう配慮していく必要がある、

との視点に立ち、今後、本年度内を目途に別紙方針に沿って検討作業を行い、具体的な結論を得て、平成16年度のできる限り早い時期に実施するものとする。

(別紙)

介護サービス事業者が公的介護サービスと連続的・一体的に行う要介護者に係るSTSの取扱いに係る検討方針

(訪問介護サービス等の提供に伴うSTSの取扱い)

  1. 指定訪問介護事業者等が提供する、通所、通院等のためのSTS(訪問介護サービス等と連続して、又は一体として行うものに限る。)については、道路運送法の旅客自動車運送事業に該当するものであり、同法による一般乗用旅客自動車運送事業又は特定旅客自動車運送事業の許可を取得することを基本とし、以下の方針に沿って具体的な取扱いを検討する。

    • 道路運送法第4条第1項の規定による一般乗用旅客自動車運送事業(患者等輸送限定)の許可の対象として、介護福祉士又は訪問介護員の資格を有する乗務員が要介護者等に限定した輸送を行う場合を追加し、あわせて許可基準を緩和するとともに、運賃に係る認可基準、審査手続を弾力化すること、

    • 道路運送法第43条第1項の規定による特定旅客自動車運送事業の許可の対象として、要介護者等であって特定の市町村(保険者)に係る制度的な関連において、継続的な需要に応じるものであって、かつ、指定居宅サービス事業者において会員制等によりあらかじめ旅客の範囲を具体的に明示している場合等が含まれることを明確化すること、

    • NPO等の非営利事業者については、構造改革特別区域における措置として実施され、本年度内に予定されている「NPOによるボランティア輸送としての有償運送可能化事業」の全国実施等(セダン型等の一般車両の使用について特定の地域において行う措置を含む。)により、道路運送法第80条第1項の許可により対応できることとすること、

    • 道路運送法第80条第1項による自家用自動車有償運送の許可の対象として、指定訪問介護事業者等の介護福祉士又は訪問介護員が、介護保険サービスと連続して自己の車両で当該サービスを利用した要介護者等に対象を限定して輸送サービスを行う場合を追加するとともに、この場合における許可申請は、指定訪問介護事業者等が一括で行うことができるものとすること、

    • 道路運送法による許可(上記の措置によるものを含む。)を得ることなく、指定訪問介護事業者等が、その提供する介護保険サービスと連続して、又は一体としてSTSを提供することは、道路運送法に抵触する違法な行為であること。このことからも、当該介護サービスについては、介護報酬の対象としないこと、



    (指定通所介護サービス等の提供に伴うSTSの取扱い)
  2. 指定通所介護事業者若しくは指定通所リハビリテーション事業者が、その提供する通所介護サービス若しくは通所リハビリテーションサービスと、指定短期入所サービス事業者が、その提供する短期入所生活介護サービス若しくは短期入所療養介護サービスと、それぞれ一体として行うもっぱら「施設送迎」としてのSTSについては、以下の方針に沿って具体的な取扱いを検討する。 − 送迎加算の取扱いについて引き続き検討するとともに、介護報酬に含まれる送迎加算を受けて要介護者の自宅等との間で行う送迎については、道路運送法が適用されない「自家輸送」として取り扱うこと、 − 介護サービス事業者において、運行管理等の体制を確保するなど輸送の安全確保を自主的に図るとともに、送迎加算を財源とすること等により、道路運送法による許可を受けた旅客自動車運送事業者への委託を促進すること、

    (重点指導期間(仮称))
  3. 1.及び2.に掲げる検討により結論が得られた事項を措置するに当たっては、現に道路運送法による許可を取得することなく公的介護サービスと連続して、又は一体としてSTSを行っている介護サービス事業者について、著しく高額な対価を収受しているもの、訪問介護の実態に乏しく実質的にタクシー業務のみを行っているもの等を除き、ただちに介護保険法や道路運送法による行政処分、刑事告発を行うのではなく、重点指導期間(仮称)を設け、その間においては、業務適正化、許可取得等に係る指導、啓発を重点的に実施することについて検討を行う。

    (その他)
  4. 障害者(児)福祉サービスに係るSTSについても、上記の方針に沿って具体的な取扱いを検討する。

国土交通省の文書は以上


 ヘルパー事業所(NPO)や障害者団体(運動体)がボランティア(無料)で行う場合は いいんでしょうか?

今回の中間報告では、ホームヘルプと関係ない一般の移送サービスは議論に載っていま せん。  つまり、
  • ヘルパーが運転する場合は、無料でも、無許可では数年後には逮捕になります。
  • 障害者がボランティアの移送サービスを予約し、移送団体と無関係のヘルパーと一緒に 乗っていくのは、大丈夫です。
     

では、ヘルパーの事業所と移送の団体の間に何らかの金銭授受関係や役員の重複などがあ れば、「1体」と見られ告発される可能性はないか・・・と言うことですが、今後の動き に注目しておかないと、そういう風になっていく可能性はあると思います。

  そもそも何故ヘルパー派遣事業者が移送サービスを行うのが ダメなのでしょうか?

 日本の法律では、車の運転をして人を乗せて料金を取る行為は道路運送法で許可を 受けたもの(いわゆる緑ナンバー)以外が行うと、違法です。  

 NPOやボランティア団体などが行う福祉移送は法律上は違法ですが、国土交通省 が黙認を行う方法で、告発されずに運用されています。
 しかし、ヘルパー事業者がヘルパーに運転させて移送することは、国土交通省は黙 認するつもりはなく、各地の陸運局によっては強硬な取締りをしています。厚生省と 国土交通省がこの問題の話し合いをしており、今回、方向が決まったということで す。

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